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高校生有志 東北ボランティア参加

「ぜひ参加したい」と名乗り出てくれた有志の生徒たちが、静岡市のボランティア団体と一緒に東北を訪れました。
東日本大震災から11年を迎えた今、交流活動を通じた「心の復興支援」を行いながら、震災遺構をまわり、防災への意識を高めていきました。
参加したのは、深澤琉華さん(高3)、大橋智代さん(高2)、皨昇美優さん(高2)、海野 凜太郎さん(高2)、加藤凛さん(高2)の5名です。
初日は岩手県下閉伊郡山田町にて活動を行いました。
・表敬訪問(佐藤信逸町長)
・鵜住居復興スタジアム見学
・地域の方との交流
・語り部(昆尚人さん)
語り部の昆尚人さんは2018年から本校サタセミの授業でもオンライン語り部でご協力を頂いています。

岩手県山田町を後にした一行は、三陸沿岸を下って宮城県気仙沼市を訪れました。ここでは、千葉清英さんのお話を聞きました。
千葉さんはあの日、最愛の妻子を含むご家族7名もの尊い命を失いました。千葉さんは絶望の中で唯一無事だった息子の瑛太君と交わした「約束」を果たすため、困難を乗り越えながら、希望と復興の象徴「気仙沼フェニックスバッティングセンター」を完成させました。
(千葉さんは2020年2月に本校の防災講演でご来校頂きました。)
『万が一の時、家族とどこに避難するのか、必ず話しておいてほしい。』
『想像しなかったことが起きる時代、人は時代を選べない。だからこそ人とのつながりを大切に生きてほしい』
直球の熱いメッセージを頂きました。
続いて震災遺構となっている石巻市の大川小学校を訪れました。全校生徒の大半、74名の子どもたちと10人の先生が犠牲となった地。残された校舎、あの日の状況。正直、言葉が見つかりません。
なぜそうなったのか、この教訓は絶対に未来に繋がなくてはいけないと全員が感じました。
その後、石巻市の釣石神社を訪れました。岸浪均宮司さんから、震災当時のお話を聞きました。津波の恐ろしさを侮ってはいけないと改めて感じました。
コロナ対策を入念に行いながら、充実した活動ができています。ご協力頂いている方々に感謝致します。
(写真撮影時のみマスクを外しています)

最終日は仙台市宮城野区福住町を訪れ、自治会長の菅原康雄さんのお話を聞きました。
こちらでは東日本大震災の発生前より独自の防災マニュアルを作成しており、これは災害発生初期の10〜14日を自分たちの力で乗り切ることを念頭に作られたものです。「福住町モデル」と呼ばれるこの取り組みは先進的な防災・減災活動として全国的に評価されています。
また、全国各地の団体と災害時相互協力協定を結んでおり、何かあればすぐにお互いを支援をする仕組みができています。
また、仙台を中心に活動しているシンガーソングライターの伊東洋平さんとお話しする機会もありました。葛藤や悩みの中でも夢を追いかけることの大切さ、人と人の繋がりの大切さなど、これからの生徒たちの人生につながる貴重なお話を頂きました。(なんと特別に歌のプレゼントも!)
その後、福住町の方々との交流活動を行い、全日程を終えました。
東北に行って様々な方とお話しすることができました。共通していたのは、『備える』ことの重要性でした。
あれほどの未曾有の大災害を前にしても日頃から危機感を持って訓練をしていた地域や学校は被害を免れ、最小限にすることができました。
ハード面でも意識の面でも、学校はもとより、清水全体でより高めていかなければならないと痛感しました。
今回の活動にご理解、ご協力頂いた方々に感謝致します。

岩手県下閉伊郡山田町佐藤信逸町長です ありがとうございました